台湾の国会や議会と聞いて、みなさんは何を想像しますか?
日本の皆様の中には、「国会乱闘」が思い出す方も多いのではないでしょうか。
これは今年の7月、政府の新しい大規模投資計画、「前瞻基礎建設計画」の予算案の審議を行う際に、野党の国会議員たちを中心に会議をボイコットし、最終的に「水風船大戦」になった時の写真です。非常に賑やか(笑)
写真出典:2017/7/21聯合新聞網報導,2017/7/14報導
ところが、今年9月、台湾の政界は、台湾の腐女子達の妄想の対象になったのです。それは、一時期に大フィーバーになりました!
このフィーバーを少し紹介していきたいと思います。
【目次】
2人の政治家
まずは妄想の対象に当たる主人公達(?)やエピソードを紹介します。
それは、2人の政治家です。
①賴清德氏
現・行政院長、元・台南市長の賴清德氏 (写真出典:聯合新聞網)
1959年生まれ、元医師、民進党。
立法委員(日本の国会議員のような位置)などを歴任。
2010年始めて「台南市市長」に当選し、2014年再び当選をしました。台南市長の任期は4年で、2018年まで市長としての任期がありましたが、今年(2017年)の9月5日から総統の命令を受け、行政院長(日本の官房長官のような位置)になり、9月8日に正式に就任しました。
②謝龍介氏
現・台南市議員の謝龍介氏(写真出典:中天快點TV )
1961年生まれ、台南出身、国民党。
2002年始めて「台南市議員」に当選し、後に党内の文化宣伝委員会の発言人になって、色々を経た後、2010年、2012年、2014年、2016年の際に連続台南市議員に当選し、現在も台南市議員を勤めています。
話が上手で、いつも流暢な閩南語(広く使われた方言、台湾語と称する時も)を使用しまして、面白い話し方はテレビ的に映りが良く、知名度の高い議員です。
謝龍介氏は台南市議会で当時の市長賴清德氏を質疑答弁の時、二人対抗している姿も時々メディアに取上げられました。
事件前夜、謝氏の猛攻の始まり
簡単に二つの大事件(?)を紹介します。
- 2016年年末、福島県など五県産の食品輸入規制をめぐる答弁につきまして、12月15日、謝龍介氏は人形劇(布袋戲)のキャラクターの人形を持ち、賴清德氏へ質疑しました(ネットニュースはこちら)
ぬいぐるみを会議の中に持ち込むことによって、メディアからの注目の浴びました。 - 2017年5月19日、議事がうまく進めるために、謝龍介氏は故郷台南東山産の蜂蜜を持参しまして、賴清德氏との乾杯を求めます(ネットニュースはこちら)
……他にもありますが、まず、人形劇(人形)と蜂蜜を覚えて頂ければよいと思います。今年9月までに起きた、2人のフィーバーの以前から、2人の関係、といっても謝氏による執拗な攻めが台湾の政治の話題になっていたのです。
それは、愛の告白か。フィーバーが起こる。
そして、ここでフィーバーのきっかけを述べます。
それは9月5日、賴清德氏を中央政府に移動させる人事命令です。突然の命令に対して、記者達は色々な関係者に取材をしまして、市議会ででのライバル(?)とし謝龍介氏も取材されます。
記者の取材に対して、謝龍介氏はいつものように皮肉な口調で賴清德氏を揶揄した後、以下のように語り出しました。
図像出典:A-More (日本語翻訳)
彼の発言は、まるで愛の告白のようで、インターネット上で熱烈に流行り始めました。
そして、翌日の賴清德氏の送別会で、謝氏も突然に姿を現し、皮肉な言葉を連発しながら、人形劇の人形と蜂蜜を持参しまして、お別れのプレゼントをお送りしました(ニュース影像)
個人的には、賴清德氏が人形の手から蜂蜜を受け取って、人形に先に握手し、のちに謝龍介氏本人と握手するシーンは良かったです!
2人は今までの絡みから、世間(ある一部の人たち)は、存分に妄想し、想像力たくましく、ニュース映像などを素材にした二次創作も数多く生み出されることになります。
6年間の付き合いのある「ライバル」同士、与党と野党の関係、これから離ればなれになる切なさ……なぜか二人のおじさんが萌要素満載でした!
あと、たぶんですが、謝氏の名前が、龍介で、すこし日本人ぽいというのもあったかもしれません。
そして、二次創作が始まる
そして、幾つかの創作のリンクを下に掲載しています。
興味のある方は、「一生監督你一人」と、画像検索してみてください!!
台湾内部のネタなので、やや理解しづらい部分がありますが、興味のある方はみてくださいね。
●まとめサイトが数名の絵師さんが創作した漫画を掲載しています
●小次郎氏が編集した影像:「君の監督」予告|一生監督你一人
映像は、ほぼ台湾最近有名な政治家たちで、日本人の皆様は存じてない方も多いと思いますが、『君の名は』の予告をいじって、あっているような、あっていないようなところは、実に不思議です。
●Robin Yang氏が編集した影像:腐城小幸運 清徳對龍介的回應
シンプルな映像でラブラブな感じがします。最初のナレーションを簡単に翻訳すると、「時間を経ってから知ったことだ。女の子が『もう、あなだなんか大嫌い!』をいった時に、本当は嫌いという意味ではなく、彼女はあなたのことを思っているから。」…という鳥肌が立つような言葉でした。
そして、本人も便乗する!
このフィーバーに、謝氏本人も便乗して、ポスターを製作しています。
(https://udn.com/news/story/7326/2733278?from=udn-relatednews_ch2より)
もうなんだか、わかりませんねw
国内の政治事情もあり、日本の皆様は分かりにくいかもしれませんが、今回は台湾政治界のBLフィーバー(?)について紹介しました。
台湾の腐女子たちの進化も、まだまだ続くのでしょう。