オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

ラトビア製ボブスレーの方が、「下町ボブスレー」っぽくて、かつ、乗りたいと思った。『ガイアの夜明け』で感じた違和感。

 先ほど、下町ボブスレーがなぜオリンピックで不採用となったのかの真相に迫るドキュメンタリー番組を見て、思ったことを書きます。

 『下町』と聞けば、池井戸潤的な、日曜9時TBS的な世界観なのかなぁ、と想像して、「下町ボブスレー頑張れ!!」ていう感想になるのかなと思っていたですが、全く正反対の気持ちになりました。 

www.tv-tokyo.co.jp

 それでは、この番組の違和感について書いていきたいと思います。わたしは、ボブスレーについて詳しくはありませんので、あくまでも番組の感想となります。

 

①再三繰り返される「ハンドルの反応が良い」という言葉。

 このドキュメンタリーにおいて、実際に下町ボブスレー乗った選手の感想は、「ハンドルの反応が良い」というものに終始しています。一見良い感想と思えますが、実態は違います。

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この言葉は、このドキュメンタリー中、「操縦を誤ると危ない」、「一度のミスで大きくそれる」等の言葉が、続くのです。

 しかし、下町ボブスレーに携わる人々は、これらの感想をプラスにとらえます。そして、機材を改良し続けます。それは、アスリートではなく、機械の性能を重視しているようにも見えました。

 

②悪者にされたレジェンド・サンドラ

 番組中で、下町ボブスレーが不採用に至った経緯、そして直接的な原因として描かれたのは、ボブスレーで金メダルをトリノ五輪で獲得したサンドラという女性でした。彼女は、ボブスレー界では、レジェンドと言われ、ジャマイカの選手にも尊敬され、のちには、ジャマイカのコーチとなります。

 

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 彼女は、下町ボブスレーを不採用したのちに、オリンピックで使用されることになるラトビアのボブスレー製造会社BTCの開発に携わっていることが『判明』します。(写真左がサンドラさん、右がBTC社長)

 この番組では、この関係を《癒着》のようにディレクションされるのです。しかし、それは《癒着》なのでしょうか。

 ボブスレー選手の目線に立てば、レジェンドと言われる選手が開発した製品は、それだけで信頼にたる製品となるのではないか、ということです。しかも、その選手がコーチになってくれて、勧められたら、と考えれば、BTCに移るのは、自然なのでは、と考えてしまいます。

 このドキュメンタリーを見る限りでは、下町ボブスレーの製造に関して、アドバイス・注文をつけたのはジャマイカ代表でした。彼女以上に経験があり、かつ成績を積んだ選手が製造に携わっていないのであれば、鶴の一声で簡単に覆されるのではないでしょうか。

 

③下町ボブスレーよりも、下町っぽい、BTC!!

 このドキュメンタリーを見て、わたしが思ったこと、それは、「BTCの方が下町ッぽいじゃないか!!」というものでした。

  驚くべきことに、従業員は4名のみ!、そして工場内も簡素なものです。

 

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 社長さんは、元ボブスレー選手だそうです。しかも、ボブスレー競技において、大きなシェアを占めているというのではありませんか!!!

 ラトビアは、旧ソ連の貧しい国(私の友にラトビア人がいるので話をよく聞きます。)そんな国で、自分の経験を生かし、少ない従業員で、良い製品を作り出し、そしてレジェンドといわれる選手が、開発にたずさわっている!!

www.diena.lv

 上記の記事は、ラトビア語から日本語に自動翻訳で読んだのですが、元ボブスレー選手が小さな工房を、フェラーリやBMWなどの大企業と競合するほどの会社に育て上げたのだそうです。

 

 「あれ、こっちの方が、なんか、想像していた下町ボブスレーっぽくないかい!?」と正直、思ってしまいます。

 

 

そして、最後に、日本の下町ボブスレーの充実したスポンサー

http://image.itmedia.co.jp/mn/articles/1412/02/rk_141202_shitamachi01.jpg

どれくらい、お金が回っているのかなぁ。と考えてしまう素敵なドキュメンタリーでした!!

 

下町ボブスレーに携わっている方は、本当に真摯物作りに打ち込んでいるのだなと感じたとともに、次のオリンピックでは実戦に採用されることを祈っております。

 

しかし、このドキュメンタリーのディレクションでは、再三にわたり、機能が劣っていないということを強調しているのみで、選手やコーチに信頼されるモノを作っているのだろうか、という疑問はぬぐいきれない、というのが正直な感想でした。

 

最後に、下町ボブスレーに群がったスポンサーの企業が、冷え込む実業団スポーツにもお金をつかってほしいな、とおもう今日この頃でございます。