オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

出来れば、今日の朝、死にたかった。

 「恥の多い生涯を送ってきました。」と言えば、かっこいいのですが、わたしは人生振り返るたびに、本当に良い人生だったと思って生きてきました。

 しかし、考えてみると、人生のほとんどが、苦痛の日々であったのです。

 よく「小学生に戻りたい」とか、言いますが、小学生には小学生なりの辛さがあり、中学生には中学生なりの辛さがあるわけで、戻りたいなどと思ったことはないのです。

 わたしにとって、人生は直線的で、過去はすぐに消し去られてしまします。過去は忘却の中にあり、未来は不確かで、 形のないものですし、未来が読めた瞬間、わたしはそれを壊したくなってしまうのです。

 

今に至るまで

 わたしは、公務員でした。職場でも若年層職員の代表として表彰されたり、わたしを中心に部下や同期が集まってくるという非常に順風満帆な公務員生活でした。しかし、働いて4年目に入ろうとした時、自分がどれくらいの地位にいけるか、そしてその時の給料はどれくらいかがわかった瞬間に、辞めることを決意しました。

 自分の人生の見通しが立ってしまったことの恐怖に襲われたのです。いいようのない不気味な感情、過去の自分に対する罪悪感と閉塞感に苛まれたのでした。

 職場から自宅に帰る電車に揺られ、「仕事をやめよう」との意志が固まりました。

 そして、両親にその意志を伝えたのです。この時代、その時は、リーマンショック直後だったので、公務員を辞めることのリスクを責められるのか、と思いましたが、父からの言葉は、わたしの想像をはるかに超えていました。

 「最高じゃない!! スグル君に30歳まで働いて欲しくなかったんだ!」

 父は、わたしに30歳まで、ニートになって欲しいと言い始めました。それは、わたしが幼い頃から、勉強や部活動に打ち込み、ほぼ休日といった休日がないままに、公務員となっていたことに対して、疑問を持っていた、ということだそうでした。

 わたしは、すぐに「いえいえ、ニートになるつもりはありません。」と伝えたのですが、父や母が喜んでいたことに驚きを隠せませんでした。

 伝えるべき相手がもう一人いました。それは、遠距離恋愛をしている彼女でした。わたしは、彼女との結婚のために少しばかりの貯金がありましたが、これからの生活のためにもそれを切り崩して生活しなくてはなりません。

 わたしは、「ごめん。仕事辞めるから、結婚できない。結婚資金を使おうと思う。」と伝えると、彼女は、すぐに、

 「結婚なんて、紙切れ一枚のことなんだから、気にしなくていい。」

 といったのです。仕事を辞めることについては、「タカギは元々、安定を求めるタイプではない」とのことで、あまり問題にさえなりませんでした。

 そんなこんなで、わたしは、家族大賛成のもと、公務員を辞めることになり、現在にいたることになります。

 無職生活については、以下の記事にまとめています。

www.oniten-yomu-book.com

 

生きていてよかった、そんな夜を探し続けて

 その後、青春ごっこをいまも続けながら、旅の途中です。ヘッドライトの光は前しか照らしません。帰り道も忘れました。

 わたしは、自分自身の夢を追うために、望んだ不確かな人生を送っております。家族は変わらず、わたしのことを応援してくれおり、遠距離中の彼女は、わたしの妻になりました。

 夢や目標を目指すことは、自分の才能や運を、晒すことだと思います。それは、とても不安定で、怖いものです。「自分は、こんなことをつづけて本当に良いのか?」、「自分のしていることに意味はあるのか?」と自問を続け、眠れぬ夜が続きます。

 しかし、朝起きると、「今日、死んだら、俺の人生幸せだったと言い切れるのではないか。」と思うのです。それは、死にたいという自殺願望ではなく、「いつか死ぬとするのなら、今のうちに死んだ方が良いのではないか」という感情です。

 自分自身を疑いながら、日中は机に、そして眠れぬ夜を迎え、朝に目覚める。

 満たされていない日常に、慣れて、満足しようともがいているのかもしれませんが、わたしの人生で満たされることがあるとは、到底思えません。わたしの欲望の総量は、自分を飲み込むほど大きく、深いのです。

 ということで、昨週、33歳の誕生日を迎えました。

 何歳まで、生きるのかわかりませんが、明日の朝が、今日の朝にならない日がくるまで、進み続けていきたいと思います。

 

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 現在、National University of SIngaporeが主催するプログラムに参加するために、2ヶ月間滞在しております。写真は、大学内のスターバックスから撮りました。