オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

わたしに、文学部進学を決心させた本たち。 高校時代に出会った7冊をご紹介!

 現在、文学部不要論が唱えられています。文系学部は、縮小され、理系学部が拡充されていくことになるのは、もう止められない、時代の流れなのだと思います。

 同じような不要論を考えますと、部活不要論、そして結婚不要論まで、存在しています。「文学部がなくても、部活しなくても、結婚しなくても、幸せになれる時代」ということなのでしょうか。

 わたしは、中学高校大学まで部活動をして、大学院も文学部を選び、無職で結婚したおじさんなので、今の時代と全く逆行している感があります。だいぶ「不要」なものに人生を捧げてきました。そして、悔いはありません。

 今回の記事では、ハッピーな文学部ライフを送るきっかけとなった本との出会いについて書いてみたいと思います。

【目次】

 

 

 

 それでは、わたしの高校時代の文系理系選択から遡って、本との出会いについて書いていきます!!2000年代前半の話です。

わたしの高校時代

高校1年生 文系を選ぶ。 

 わたしの高校では、2年生になると、文系と理系を選択しなくてはなりませんでした。担任の先生からは、「お前は、完全に理系だ」と言われていたのですが、迷わず文系を選びました。それは、通学時に読んでいた本の影響がありました。

 その頃、読んだ本は、

 ①中坊公平 『罪なくして罰せず』

罪なくして罰せず

罪なくして罰せず

 

内容紹介

古希を迎え、3年間務めた整理回収機構(旧住管機構)社長を退任し、再び弁護士となった著者の回顧録。落ちこぼれだった幼少時代から、森永砒素ミルク事件、豊島産廃問題など、弁護士として「現場主義」を信念に常に不正と戦い続けてきた自己の人生を語り尽くした力作。

 この頃は、官僚や司法官になりたいと考えていましたw 祖父が法曹界にいたということも影響されていたのだとおもいます。この本を読んで文系に進もう!と思いました。

 

そして、

②夢枕獏『陰陽師』シリーズを読みました。  

陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)

陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)

 

内容紹介

死霊、生霊、鬼などが人々の身近で跋扈した平安時代、妖しのものを相手に陰陽師安倍清明が親友の源博雅と挑むこの世ならぬ難事件

 

 このシリーズが大好きになったわたしは、この物語のモチーフになった古典を少しずつ調べるようになりました。これで、完全な文系男子になりました。

 

 

高校2年生 人間の「闇」に興味をもつ

 高校2年生になって、社会と人間の心の闇に興味を持つようになりました。それは、この2冊との出会いによるものでした。

③ロバート・K・レスラー 『FBI心理分析官』シリーズ

FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

  • 作者: ロバート・K.レスラー,トムシャットマン,Robert K. Ressler,Tom Shachtman,相原真理子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 文庫
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  内容紹介

被害者の血を飲む殺人鬼、バラバラにした死体で性行為にふける倒錯者、30人以上を殺害したシリアル・キラー…異常殺人者たちを凄惨な犯罪に駆り立てたものはなにか?FBI行動科学課の特別捜査官として数々の奇怪な事件を解決に導き、「プロファイリング」という捜査技術を世界中に知らしめて『羊たちの沈黙』や「X‐ファイル」のモデルにもなった著者が、凶悪犯たちの驚くべき心理に迫る戦慄のノンフィクション

 『羊たちの沈黙』のモデルとなった著者という言葉で、この本の内容がわかると思いますが、筆舌につくしがたい、恐ろしい事件が描かれています。このシリーズの第二巻は、日本の事件も扱っています。

FBI心理分析官〈2〉―世界の異常殺人に迫る戦慄のプロファイル (ハヤカワ文庫NF)

FBI心理分析官〈2〉―世界の異常殺人に迫る戦慄のプロファイル (ハヤカワ文庫NF)

  • 作者: ロバート・K.レスラー,トムシャットマン,Robert K. Ressler,Tom Shachtman,田中一江
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: 文庫
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 この本を読んで、人間の怖さを知り、人間の心の闇について研究したいと思うようになりました。

 

 そして、決定的となったのは、 

④遠藤周作 『沈黙』との出会いでした。

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

 

  内容紹介

島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。

 今年、映画化され、話題となった本ですね。わたしは、この本を読んで、ますます人間の心、そして、その人間の心を支え、時には支配する文化や信仰に興味を持つようになりました。

 

高校3年生 「狂い」に魅せられる

 この頃には、人間の心、とりわけ「狂う」ことに興味を持ちました。そして、狂いの不思議な魅力を感じるようになったのです。この頃には、法律を学ぼうなんて気は、全く失っていましたw

 そして、わたしは、勝手に「狂いの文学」と、名付けた三つの作品と出会いました。

⑤大岡昇平  『野火』

野火 (角川文庫クラシックス)

野火 (角川文庫クラシックス)

 

 内容紹介

敗北が決定的となったフィリッピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……。平凡な一人の中年男の異常な戦争体験をもとにして、彼がなぜ人肉嗜食に踏み切れなかったかをたどる戦争文学の代表的名作である。

 南島の戦地で、飢えに苦しみ「猿」の肉を食らうことになる兵士たち、そして、、、

 戦地の情景がありありと想像できるような凄絶な筆致に、高校生であったわたしは圧倒されたことを覚えています。

 

⑥村上龍 『限りなく透明に近いブルー』

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 

 内容紹介

麻薬とセックスに明け暮れるスキャンダラスな青春を題材に、陶酔と幻覚の裏の孤独を描く詩的情感と清潔な感受性。24歳のきらめく才質が創る衝撃の“青春文学”。芥川賞受賞作

 『野火』が戦地を舞台にした作品出会ったのに対して、こちらの作品は米軍基地がある東京の福生、主人公はクスリとセックスに溺れた生活を送っています。この作品の印象は強烈で、「世の中にはとんでもない小説家がいる!!」と興奮したのを覚えています。

 

⑦安部公房 『砂の女』 

砂の女 (新潮文庫)

砂の女 (新潮文庫)

 

内容紹介

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。

 この作品の「狂い」は静的なもので、前述の二作品とは少し異質なものですが、乾燥した砂に、滴る露の描写は、主人公と女性の二人の生活の緊張感、そしてエロティシズムを感じさせるものです。

 

 これらの作品を読むことによって、人間の心、とくに心の闇の部分、「狂い」というものに興味を持つようになり、文化や社会に縛られ、そしてそれから逃れようとする人間を研究したいと考えるようになりました。

 そうした研究ができる場が、文学部であったのです。

 

 

 

 

 みなさんは、自分の人生を振り返った時に、ターニングポイントとなる本はありますか?

 今回の記事では、わたしの人生の岐路の決断を支えてくれた本を紹介させていただきました。

 

 

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