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オニテンの読書会

思ったことを綴っていこうと思います。

映画『魔法阿媽』・中元節と夏休み

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ポスターの引用先リンク:

entoolkit.culture.tw

 予告編はリンクを通してご覧になってください(英語版しか見つからなくて、すみません…)。

  

1998年上映(時間:81分)

中国語タイトル:魔法阿媽(直訳:魔法のあるおばあちゃん)

英語タイトル:Grandma and Her Ghosts

日本語タイトル:おばあちゃんとゴースト

(日本ではあまり知られていないですが、1999年の福岡アジア映画祭では上映されたらしい)

 

 

 台湾人の友達に、最近偶に台湾のことをこのブログで書かせていることを伝えました。友達から、「そうしたら、映画『魔法阿媽』どう?ぜひ紹介したほうが良いよ。」と言われました。

それをきっかけに懐かしくこのアニメーションを再び観ました。

大人になって純粋な心を失ったらどうしよう、と思いながら観ましたが、やはり普通にいい動画でした(笑)。

20代後半~30代の台湾人は恐らくこの動画知らない人はないでしょう。

 

 

 物語のあらすじは割りとシンプルで、孫とおばあちゃんの話です。

 小学校低学年の男の子、トゥトゥ(豆豆)は両親と都会に暮らしていました。ある日怪我した父を看病するために、夏休みの間、トゥトゥの母は彼を田舎のおばあちゃんのところに暫く預けることにしました。

 その時、トゥトゥ初めておばあちゃんと出会ったのです。

 気が強い、怖そうな顔をしているおばあちゃんでした。

 後は、普通に「田舎のおばあちゃんと都会っ子の孫」系の話の流れ(?)で展開します。最初怖いと思っているおばあちゃんも優しい一面があり、二人の間は徐々に打ち解けるました…

ただし、一つ特別なことがあります。

そのおばあちゃんの職業は道士でした!!

宗教者で、霊が見えたり、お化けを退治したり、近所の葬式と亡者のお世話をしていました。

 そして、夏休みの時も、台湾の「中元節」と重なる時期があります。(非常に大雑把ですが、中元節は台湾・中国にとっての「お盆」的なことです。)お盆と似ていまして、旧暦7月の1カ月間、地獄の門は開けると伝われています。とにかくこの世に「あの世」の霊がいっぱい溢れる時期です。

 映画の話に戻りましょう。

…ある日、トゥトゥは不注意でおばあちゃんの家の壺に閉じ込められた悪霊を解き放しました。その悪霊は他の霊を食べたりして、段々強くなってきました。

 そんな中、おばあちゃんがトゥトゥを「いらない子」と言ってしまい、トゥトゥは家出してしまいます。

 その時、悪霊からトゥトゥにおばあちゃんを売ることを促すのです。 

「あなたは、おばあちゃんを私に売れば、おばあちゃんを売ったお金でお家を建てて、こういう場所から離れて、お父さんとお母さんと一緒に暮らせるよ!」と、悪霊が言いました。

 売るための条件は、涙を三粒あつめることでした。

……さあ、トゥトゥは最後、おばあちゃんを売るのか、売らないのか。

おばあちゃんと孫の運命はどうなるのでしょうか。

気になったらぜひ見てください!

 

 映画をみながら、自分の幼いごろも思い出もよみがえりました。

 私もトゥトゥと同じ都会っ子で、小さい時の夏休みも同じように田舎の祖父母の家に一ヶ月ぐらい預けられたことがあります。

祖父母の家といっても、親から離れて、全然馴染みのない土地でした。

しかも周りの皆はほぼ方言(閩南語)で話をしまして、あまり上手に話せない私にとって、どうしても隔たりを感じました。

 祖父母の家で暮らした、一週間経ったか経たなかったかぐらいの時、当時小学校低学年の私はちょこっと家出しました。

 泣きながら大通りを走って、両親のいる家まで歩こうとする覚えもありました。

 道が知らないので、多分10分で諦めまして、泣きながら戻りました。

 道を知っていたとしても、電車とバスの乗り換えが多く、丸々一日かかる距離で、子どもが自力では絶対無理です。

 おじいちゃんとおばあちゃんが好きですが、楽しいこと(きょうだいと一緒に土遊びや虫取りとか)もいっぱいありましたが、やはり主人公・トゥトゥと同じように、両親と電話する際に毎回「いつ戻れるの?」と泣きそうな感じで聞きました。

 

 そして、夏休みには、おじいちゃんとおばあちゃんの家で中元節を過ごす時期もありました。村の皆様は用意された供物を牛の車に乗せて、村の寺廟につれていきました。各家は丸い紅いテーブルに自家の供物を置き、一緒に祀り手のない幽霊・餓鬼に食べ物をあげました。

 祖父母の家の地域では、映画の中にある灯籠流しのシーンはないですが、口にパイナアップルを食わせた大きな豚(供物)もありました。

 そして、私のおじいちゃん、おばあちゃんは普通の農民なので、悪霊と取引する機会がありませんでした(笑)。

 

 当時の自分にはいやいやでしたが、今思えばおじいちゃんとおばあちゃんの家に過ごした夏休みは良かったです。

 いい思い出でした。

 

 

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↑これはおじいちゃん、おばあちゃんの家と関係なく、2016年の中元節、台北の寺廟で撮った写真でした。パイナップルではありませんけど、地域単位の祭祀では、こういう感じ、まるまる一匹の豚が祀られましたこともありますよ!!

 

 

 台湾の中元節などの宗教・民俗的な雰囲気を味わいたい方は、是非!

拝拝(パイパイ)―台湾の民衆道教 (アジア民俗写真叢書)

拝拝(パイパイ)―台湾の民衆道教 (アジア民俗写真叢書)

 

 

 

 

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