オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

ジブリ映画「ラピュタ」パズーについて思うこと。

 30代になり、「天空の城 ラピュタ」を見て、いろいろと気づくことがある。それは、「パズー。お前、シータのこと触りすぎじゃないか!!」ということだ。

 

パズーの冒頭15分の行動について

 パズー。 彼は、冒頭15分たらずで、動物好きをアピールし、楽器ができることを見せつけ、夢を語り、父親への複雑な感情をぶつけ、挙句の果てに、料理できます、とたてつづけに「デキるキャラ」を見せつけるのです。中学生が、好きな女の子に気を引くためにすること、全部のせなのです。

 考えてみると、おかしいのです。なぜ、空から降りてきた少女を、奥さんや娘さんのいる親方にあずけず、家に連れて帰ったのか。

 もちろん、空から降りてきたことで、ラピュタのことを知っているのではないか、と考えたのかもしれません。でも、それは、まず、その少女の健康状態が良好でなくては、話を聞くことさえできないと考えるべきではないでしょうか。

 そもそも、空から降りてきたのが、おばさんだったら、どうしたの?と思ってしまうのです。

 

 

シータを追う、謎の大人たち、シータの手をとり、パズーは走る。

 パズーがシータの手を引くのはわかります。かわいいから、空から来たから、ラピュタのことを知ってそうだから。だけれども、シータは、なぜパズーの手を離さないのでしょうか。これは、上述のパズーによる、「アピール」のなせる技ではなかろうか、と考えてしまうのです。

 劇中でも、見れば見るだけ、パズーはシータに触ります。びっくりするぐらい抱きつきます。最終的には、シータの故郷に行こうとまでします。シータ、逃げて。

 シータの故郷に行く前に、親方に挨拶行くのが筋じゃなかろうか、と。絶対に、心配してるでしょ、と。親方に、職場のおじさんたちに挨拶に行ってください。

 少し脱線しますが、ジブリでは、しばしば、心配しているであろう「大人」を無視する少年少女が描かれます。このラピュタもそうですが、「となりのトトロ」が、まさにそうです。おばあちゃんやカンタは、必死で探しているだろう間に、お母さんの病院に行き、トウモロコシを置いていきます。わたしが年をとったのかもしれないですが、まず、心配してくれているおばあちゃんを安心させてあげたいのです。  

 

ジブリキャラで見るモテのタイプ

ここで、ジブリにおける男(主要キャラ)を分類して見たいと思います。

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 この中で、重要なのは、研究者キャラで、彼らは、自分がしたいことに没頭するタイプであるにもかかわらず、既婚者です。もしくは結婚を意識している(ムスカは、シータと結婚したがっている)ことです。 

 トトロでは、自分の子供が迷子で、地域の方々が探してくれているのにもかかわらず、お父さんは考古学教室にいます。「風立ちぬ」でも妻の最期に立ち会うことはありません。愛情がないわけではないけれど、自分の都合によって、すべてを決めるタイプです。でも、愛嬌があります。ムスカも、結構ドジっ子ですよね。

 主人公キャラは、活発で、明るい。女性に対して、物怖じせず、接することができる。前述したパズーに負けず、アシタカもしたたかな男です。彼は、故郷の年下の女の子からもらったお守りを、サンにあげてしまいます。いうなれば、大学に行くために、山形から上京し、山形の後輩からもらったペンダントを、新歓コンパで、仲良くなった多摩美のアバンギャルドな女の子に、ノリであげてしまうような男なのです。

 男の中の男、カンタ。できれば、私の娘や姪の将来のムコに欲しいですね。彼の素晴らしさを表すシーン。それは、雨の降る中、傘をもたず、雨宿りするサツキたちに自分の傘を差し出し、走り去るシーンです。素敵です。

 もし、このシーンをパズーがやったら、どうなるか。「寒いだろ、いっしょにいこう」とサツキの肩を抱き、メイとともに帰って行ったに違いないのです。

 このジブリの男キャラで面白いのは、男の中の男キャラは、決してモテないわけではないことです。むしろ女性から好意を持たれても、それに素直に答えられないだけであり、女性の好意になれている主人公キャラと、同じクラスにいたとしたらスクールカーストは、ほぼ同じだろうと思います。結構、イケてるグループです。

 それに対して、オタクのカオナシはどうでしょうか。ずーっと女の子を見ています。お金出す。暴走する。典型的な、非モテ男子なのです。

 ただ、前述した通り、結婚は、研究者タイプに限られます。監督は違いますが、ジブリ作品の「耳をすませば」のお父さんも、図書館司書で、研究者タイプっぽいですよね。研究者タイプは、宮崎駿の投影だろうから、結婚生活を思い浮かべれば、そうなってしまったのだとおもいます。

 

ジブリには、モテの要素がいっぱいあるというこのなのかもしれませんが、わたしのパズーに対する疑念は消し去ることは、なかなかできないのです。

ただ、「天空の城 ラピュタ」は、モテのバイブルなのかもしれない、というよりも、宮崎駿監督が「年頃の女の子って、こういう男好きなんじゃないかな?」と考えているようで、面白いのです。

 

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